会員サイト作成におすすめのWordPressプラグイン5選!無料・有料の違いと導入の注意点を徹底比較
- 2025.12.11
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WordPressで会員サイトを作りたいと考える人は非常に多いです。
すでにブログなどの運営でWordPressに慣れているからでしょう。
何よりプラグインを使えば無料で機能を追加できる点が魅力です。
外部のシステムを契約すると毎月数千円から数万円の固定費がかかります。
しかしWordPressならサーバー代だけで運営できるためコストを抑えられます。
プログラミングの知識がなくても会員限定ページを作ることは可能です。
ログイン機能や会員登録フォームもプラグインが自動で生成してくれます。
この記事では会員サイト構築におすすめのプラグインを厳選して紹介します。
それぞれの特徴や無料版と有料版の違いについても詳しく解説します。
しかし安易にプラグインを選ぶと後で痛い目を見ることもあります。
セキュリティリスクや決済システムとの連携トラブルなどがその代表です。
無料でできるという言葉の裏にある管理コストについても触れます。
個人がビジネスとして運営する場合、どの方法が最適なのか判断基準を示します。
まずはWordPressで会員サイトを作るメリットとデメリットを整理しましょう。
北岡ひろき(@kitaokahiro)
タップできるもくじ
WordPressプラグインで会員サイトを作るメリットとデメリット
WordPressで会員サイトを作る最大のアドバンテージはコストの安さです。
すでにサーバーとドメインを持っているなら追加費用はほぼゼロです。
プラグインも無料のものが多く手軽にテストマーケティングができます。
またデザインの自由度が高いことも大きなメリットの一つと言えます。
使い慣れたテーマをそのまま使い会員機能だけを追加できるからです。
会員サイトのデザイン事例については以下の記事でも解説する予定です。
しかしこれらのメリットを打ち消すほどのデメリットも存在します。
最大の懸念点はセキュリティとメンテナンスの手間がかかることです。
WordPressは世界中で使われているため常にハッカーの標的になっています。
会員の個人情報漏洩はビジネスにとって致命的なダメージとなります。
またプラグインの更新によってサイトが表示されなくなることもあります。
決済機能との連携設定も複雑でエラーが起きると機会損失になります。
これらのリスクを理解した上で導入するかどうかを決める必要があります。
会員サイトの仕組みや全体像についてはまずこちらの記事をご確認ください。
会員サイトとは?作り方から構築費用の相場、動画レッスンの配信方法まで個人向けに徹底解説
【2025年最新】おすすめのWordPress会員サイトプラグイン5選
数あるプラグインの中から機能や使いやすさで評価の高い5つを紹介します。
日本語対応の有無や決済機能の有無など目的に合わせて選んでください。
どれも有名なプラグインですが設定の難易度はそれぞれ異なります。
WP-Members:シンプルで日本語情報も多い定番プラグイン
日本国内で最も利用者が多く情報が見つけやすいのがWP-Membersです。
機能は非常にシンプルで特定のページを会員限定にするのが得意です。
会員登録フォームやログインページもショートコード一つで設置できます。
既存のテーマのデザインを崩さずに導入できるのも嬉しいポイントです。
未ログインユーザーがアクセスした際のリダイレクト設定も簡単にできます。
無料版でも十分な機能がありますが決済機能は標準ではついていません。
有料コンテンツを販売するには別の決済プラグインとの連携が必要です。
まずは無料でシンプルな会員ページを作りたい初心者に最適です。
Simple Membership:Paypal決済を手軽に導入したいならこれ
その名の通りシンプルですが決済機能に強みを持つプラグインです。
PaypalやStripeの決済ボタンを簡単に設置できます。
「無料会員」「月額会員」「プレミアム会員」といったランク分けも可能です。
会員ランクごとに閲覧できるコンテンツを細かく制限することができます。
決済が完了したユーザーだけを自動的に有料ランクに昇格させられます。
これにより手動での権限変更作業が不要になり、自動化が進みます。
日本語化ファイルも有志によって配布されており、設定画面も分かりやすいです。
デジタルコンテンツの単発販売やサブスクリプション販売に向いています。
Ultimate Member:コミュニティ機能を持たせたい場合に最適
会員サイトにSNSのような交流機能を持たせたいならこれが最強です。
会員ごとのプロフィールページを充実させることができ、アバターも設定できます。
会員一覧ページを表示したり、会員同士でフォローし合うことも可能です。
フロントエンドでの操作性が優れています。
ユーザーはWordPressの管理画面に入ることなく設定変更ができます。
コミュニティサイトやマッチングサイトを作りたい場合におすすめです。
ただし機能が多いためサーバーへの負荷がやや高くなる傾向があります。
また設定項目が多いため使いこなすにはある程度の学習が必要です。
Paid Memberships Pro:本格的なサブスクリプション運営向け
海外では非常に有名な高機能な会員サイト構築プラグインです。
サブスクリプションビジネスに必要な機能がほぼ全て網羅されています。
期間を定めたお試し無料期間の設定や割引クーポンの発行もできます。
StripeやAuthorize.netなど多様な決済ゲートウェイに対応しています。
会員へのメール通知機能も細かく設定でき、マーケティングに強いです。
ただし基本は英語ベースのプラグインであるため英語力が必要です。
日本語化も可能ですが一部不自然な翻訳が残ることもあります。
本格的なビジネスとして運営し、詳細な設定を行いたい上級者向けです。
Groups:グループごとの閲覧制限に特化した軽量プラグイン
非常に軽量でサイトの表示速度に影響を与えにくいプラグインです。
ユーザーを「グループ」に分け、グループごとに閲覧権限を付与します。
「A講座購入者グループ」「B講座購入者グループ」のような管理が可能です。
WooCommerceなどのECプラグインとの連携もスムーズに行えます。
商品を販売し、購入者を自動的に特定のグループに割り当てることができます。
機能が絞られている分、設定画面もシンプルで迷うことが少ないです。
他のプラグインと組み合わせて使うことを前提とした設計になっています。
すでにWooCommerceを使っているショップサイトなどにおすすめです。
プラグインで会員サイトを作る際の必須機能と設定のポイント
プラグインを導入するだけでは安全で使いやすいサイトにはなりません。
ビジネスとして運営するためにはいくつかの必須機能を設定する必要があります。
ここでは最低限押さえておくべき設定のポイントを解説します。
ログインページとリダイレクト設定の最適化
WordPress標準のログイン画面はデザインが地味です。
またURLを知っていれば誰でもアクセスできてしまい攻撃の対象になります。
そのためサイトのデザインに合わせた専用のログインページを作りましょう。
多くのプラグインには固定ページにログインフォームを表示する機能があります。
またログイン後にどこのページに飛ばすか(リダイレクト)も重要です。
管理画面ではなく会員専用トップページに飛ばすべきです。
ユーザーが管理画面に入ってしまうと混乱や誤操作の原因になります。
未ログイン状態で有料ページにアクセスした際の挙動も確認しましょう。
「このコンテンツは会員限定です」というメッセージと共に登録を促します。
決済システムとの連携と自動返信メールの設定
有料会員サイトにする場合、決済完了後のフローを自動化することが不可欠です。
手動で入金確認をしてランク変更をしていては24時間対応できません。
StripeやPaypalのWebフック機能を使い決済と権限付与を連動させます。
また決済完了メールや会員登録完了メールの文面もカスタマイズしましょう。
初期設定のままだと英語交じりの無機質なメールが届くことがあります。
ログインURLやパスワードの変更方法など親切な案内を記載してください。
ただしWordPressから送るメールは迷惑メールに入りやすい欠点があります。
確実に届けるためにはSMTPプラグインなどを併用する必要があります。
セキュリティ対策と不正アクセスの防止
会員サイトでは一般的なブログ以上にセキュリティ対策が求められます。
ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)への対策は必須です。
SiteGuard WP Pluginなどを入れ、ログインURLを変更しておきましょう。
また会員同士が他人の個人情報を見られないようにする設定も重要です。
特に画像などのメディアファイルのアクセス制限には注意が必要です。
通常、アップロードした画像は直リンクを知っていれば誰でも見られます。
会員限定のPDF資料などが外部に流出しないよう、対策プラグインを入れましょう。
Prevent Direct Accessなどのプラグインを使えばファイルの保護が可能です。
WordPressで会員サイトを自作する隠れたリスクと限界
ここまでプラグインの紹介をしてきましたが安易な導入には警鐘を鳴らします。
無料だからという理由だけでWordPressを選ぶと後悔する可能性があります。
実際に運営を始めてから気づく自作ならではの壁があるからです。
ここでは多くの人が直面するトラブルやリスクについて正直に解説します。
プラグイン同士の競合による不具合
WordPressにはテーマとプラグイン、プラグイン同士の相性問題があります。
会員サイト用プラグインはWordPressのコア機能に深く干渉します。
そのためキャッシュ系プラグインやSEOプラグインと競合することがあります。
よくあるのがログインできなくなったり、決済後に画面が白くなる現象です。
こうした不具合が起きた時、原因を特定して修正するのは非常に困難です。
PHPのコードを修正したり、データベースを触る必要が出てくることもあります。
サポート窓口もないためすべて自己責任で解決しなければなりません。
解決に何日も費やし、その間サイトが止まってしまうリスクがあります。
決済APIのアップデート対応という時限爆弾
StripeやPaypalなどの決済サービスは定期的に仕様変更(API更新)を行います。
これに合わせてプラグイン側もアップデートしなければなりません。
しかし無料プラグインの場合、開発者が更新を止めてしまうことがあります。
すると突然、決済ができなくなり、売上がストップする事態に陥ります。
有料プラグインであっても海外製の場合は日本の商習慣に合わないこともあります。
インボイス制度への対応など税制が変わるたびに頭を悩ませることになります。
決済というビジネスの根幹を他人の作ったプラグインに依存するのはリスクです。
サーバー負荷と表示速度の低下
会員サイトは通常のブログとは異なり、キャッシュが効きにくいです。
ユーザーごとに表示内容を変えるためアクセスごとに処理が発生します。
会員数が増えてくるとサーバーへの負荷が急激に高まります。
安価なレンタルサーバーではすぐに503エラーが出て閲覧不能になります。
サイトが重いと動画の再生が止まったり、離脱率が上がったりします。
快適な環境を維持するには高性能なサーバーへの移行が必要になります。
結果的にサーバー代が高くなり、コストメリットが薄れてしまうのです。
プラグインをおすすめする人・しない人
これまでの内容を踏まえ、WordPressプラグインで作るべき人を整理します。
まず技術力に自信があり、トラブル対応も自分で楽しめる人です。
サーバーやPHPの知識があり、不具合が起きても自力で直せるなら問題ありません。
また完全に無料で身内だけの小規模なサークルを作る場合も良いでしょう。
決済を伴わないシンプルな閲覧制限だけならプラグインで十分機能します。
一方でビジネスとして本格的に収益化したい人にはおすすめしません。
特に動画講座を販売したり、数百人規模の会員を集めたい場合です。
セキュリティや決済のトラブルにおびえながら運営するのは精神衛生上よくありません。
また動画のホスティング費用やサーバー代を考えると実は安く済みません。
ビジネスの目的はサイトを作ることではなく価値を提供して稼ぐことです。
面倒なシステム管理はプロに任せ、コンテンツ制作に集中すべきです。
本格的な運営ならSaaS型プラットフォームが最適解
安定した会員ビジネスを行いたいなら専用のSaaS(ASP)を使うのが正解です。
teachableやThinkificなどのツールなら月額数千円で完璧な環境が手に入ります。
サーバー管理もセキュリティ対策も決済システムの更新もすべてお任せです。
動画配信機能もついているため別途Vimeoなどを契約する必要もありません。
デザインも美しくスマホ対応も完璧で顧客体験が非常に高いです。
WordPressで泥沼にはまる時間を考えればコストパフォーマンスは圧倒的です。
どのツールを選べばいいか迷っている方は以下の比較記事を参考にしてください。
コンテンツ販売プラットフォームおすすめ13選!手数料比較と利益を最大化する自動化の仕組み
WordPressプラグイン導入の実践ステップ
それでもまずはWordPressで試してみたいという方のために手順を解説します。
ここでは最も手軽なWP-Membersを例に導入の流れを見ていきましょう。
バックアップを取った上で慎重に作業を進めてください。
プラグインのインストールと基本設定
管理画面の「プラグイン」→「新規追加」から「WP-Members」を検索します。
インストールして有効化すると設定画面が表示されます。
まずは「コンテンツの制限」設定でどの投稿をロックするか決めます。
「すべての投稿をブロック」にするか、記事ごとに制限するかを選べます。
次に「フィールド」タブで会員登録時に必要な項目を設定します。
名前、メールアドレス、パスワードなどを必須項目として指定します。
ログインページと登録ページの作成
WP-Membersはショートコードを使って必要なページを作成します。
固定ページを新規作成し、タイトルを「ログイン」などにします。
本文に [wpmem_login] と入力して公開すればログインフォームができます。
同様に「会員登録」ページを作り、[wpmem_register] と入力します。
最後に「プロフィール」ページを作り、[wpmem_profile] と入力します。
これらのページをメニューに追加すれば会員サイトの骨組みは完成です。
テスト登録と挙動確認
設定ができたら必ずシークレットモードなどで動作確認を行います。
自分自身で会員登録を行い登録完了メールが届くか確認します。
ログインした状態で制限されたコンテンツが見られるかチェックします。
逆にログアウトした状態でアクセスし、ブロックされるかも確認しましょう。
ここでエラーが出るようなら他のプラグインとの競合を疑ってください。
最低限の機能を確認してから実際の会員を募集するようにしましょう。
まとめ
WordPressのプラグインを使えば低コストで会員サイトを作ることができます。
WP-MembersやSimple Membershipなど優秀なプラグインも多数あります。
しかしセキュリティ確保や決済連携、サーバー管理はすべて自己責任です。
「無料」というメリットの裏には膨大な管理コストとリスクが潜んでいます。
趣味や小規模な運営ならWordPressで十分ですがビジネスなら慎重になるべきです。
安定した収益と自由な時間を手に入れたいならSaaSツールの導入を検討してください。
面倒な裏側の仕組みはツールに任せてあなたは表側のコンテンツに全力を注ぎましょう。
動画講座やスクール運営に最適なツールについてはこちらの記事で深掘りしています。
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